当事務所の解決事例

2022.11.27

【No.181】9級10号認定の小学生の男性について、賠償金2125万円の獲得に成功した事例

相談者:男性Nさん
職業:小学生
後遺障害の内容:9級10号

項目名 獲得金額
後遺障害慰謝料 6,900,000円
後遺障害逸失利益 25,900,000円
過失相殺(35%) -11,480,000円
合計 21,320,000円

 

背景

小学生の男性Nさんは、自転車を運転して、信号機の無い交差点に差し掛かり、右折しようとしたところ、右側から走行してきた普通乗用自動車に衝突される事故に遭いました。

なお、事故現場交差点においては、Nさん走行側のみに、一旦停止の規制がありました。

Nさんは、相手方の車のフロントガラスに頭を打つ怪我をし、事故当日から2カ月弱入院しました。その後、3年弱に渡って断続的に通院し、症状固定となりました。

弁護士の関わり

事故のから約4年半が経過した段階で、お父様を通じてご依頼いただきました。

ご依頼時点で、かなり状況が錯綜しており、症状固定から1年半が経過していたにも関らず、後遺障害の申請が進んでいませんでした。

また、人損についても、後遺障害の部分を除いて、治療費等を含め自賠責保険の上限である120万円を受領する内容で既に示談が成立してしまっていました。

とにもかくにも、後遺障害の申請手続きを進めたところ、高次脳機能障害で9級10号の認定を受けることができました。

9級10号を前提に相手損保に賠償請求を行ったところ、相手方からは、後遺障害慰謝料及び逸失利益は当方請求どおりであるものの、Nさんに40%の過失があることを前提として約1961万円を支払う旨の回答を受けました。

これに対し、刑事記録を根拠に、事故発生時点で、相手方が徐行義務を負っていたにも関らずこれを果たしていないことを指摘して、Nさんの過失が35%を超えないことを主張したところ、相手損保がこの主張を受け入れ、2125万円という金額で示談することができました。

所感

Nさんのケースでは、当事務所依頼前に、怪我の部分についてNさんの過失割合を40%として示談してしまっていました。

怪我の部分についても、慰謝料を裁判基準で計算しなおし、過失割合についても刑事記録を取得して精査していれば、もっと高い金額の支払いを得られていた可能性が高いです。

後遺障害部分については幸い示談が成立していなかったため、めいっぱいの金額の支払いを得ることができましたが、危ないところであったと言えます。

示談が成立してしまえば、例え低い金額しか支払われなくても、あとから示談を無かったことにはできません。交通事故に遭われお怪我をされた方は、是非できるだけ早い段階で、当事務所にご相談ください。