当事務所の解決事例

2020.02.19

【No.081】14級9号認定の40代兼業主婦の女性について、賠償金304万円の獲得に成功した事例

相談者:女性Mさん(40代)
職業:兼業主婦
後遺障害の内容:14等級9号

項目名 獲得金額
治療費 830,000円
通院交通費 10,000円
入通院慰謝料 890,000円
休業損害 220,000円
後遺障害慰謝料 1,100,000円
後遺障害逸失利益 820,000円
合計 3,870,000円

 

背景

40代兼業主婦の女性Mさんは、自動車を運転して赤信号で停車中、後ろから走行してきた自動車に直接追突される事故に遭いました。Mさんは、この事故により、外傷性頚部症候群、胸椎捻挫といった怪我を負い、整形外科に半年間通院した後、症状固定となりました。

なお、この事故は、Mさんの車の修理費用が50万円近くに及ぶ比較的大きな事故でした。

弁護士の関わり

事故の約2カ月後の段階で、当事務所にご依頼いただきました。

受任後、しばらくの間は、Mさんには治療に専念していただきました。

そうしたところ、事故から約5カ月が経過した時点で、相手損保から、治療費打ち切りを打診されました。

弊所としては、後遺障害の認定を受けるために最低限必要な6カ月間という治療期間を確保すべく、事故から丸6カ月間は何としても治療はさせてもらいたい、ということを伝えて相手損保と交渉し、事故からちょうど6カ月経過した日付を症状固定日として、後遺障害の申請をおこないました。

後遺障害申請の結果、頚部痛の症状について、14級9号の認定を得ることができました。

この14級9号の後遺障害を前提に相手損保と示談交渉を開始しましたが、当方の請求に対する相手損保の示談案は、後遺障害慰謝料を44万円、後遺障害逸失利益の労働能力喪失期間を2年間として、傷害分・後遺障害分合わせて支払額を145万円とする、およそ交渉の余地も無いような極めて低額の提案でした。

当事務所としては、交渉により妥当な金額を引き出すことは不可能と判断し、ご本人にお伝えした上で、交通事故紛争処理センターへの申立をおこないました。

結果、申立から3カ月間ほどの期間を要し、304万円という金額のあっせん案が提示され、このあっせん案において和解成立となりました。

所感

Mさんは、事故の約2カ月後という比較的早い段階で当事務所にご依頼をいただきました。

ここで、上述のとおり、Mさんには、弁護士がついてはいたものの、事故から約5カ月半程度の期間で治療を打ち切る旨、相手損保からの打診がきていました。弁護士がついていなかった場合、治療費打ち切りの打診は、もっと早く来ていたかもしれません。

この点、あくまで当事務所の経験上となりますが、いわゆるムチ打ち症で14級9号の後遺障害の認定を受けるためには、最低6カ月間の治療期間が必要となります。6カ月未満の治療期間で症状固定としても、14級9号の認定を受けられる可能性は極めて低くなります。

弁護士に依頼していない場合は、こういったお話は誰からも教えてはもらえませんので、相手損保に言われるままに6カ月未満の期間で症状固定とし、後遺障害の申請をあげて、結局認定は受けられない、というケースも散見します。

このように、治療期間中からご依頼をいただくことで、打てる方策は確実に多くなります。事故に遭われた方は、是非お早目にご相談ください。