当事務所の解決事例

2021.09.01

【No.136】治療終了した70代会社員の女性について、賠償金167万円の獲得に成功した事例

相談者:女性Nさん
職業:会社員
傷害の内容:脳挫傷、全身打撲、腰椎横突起骨折等

項目名 獲得金額
治療費 2,990,000円
通院交通費 1,000円
入院雑費 90,000円
入通院慰謝料 1,400,000円
休業損害 490,000円
合計 4,971,000円

 

背景

70代会社員の女性Nさんは、信号機の無い横断歩道上を歩いて道路を横断していたところ、左から来た四輪車に衝突される事故に遭いました。

Nさんは、救急車で総合病院に搬送され、脳挫傷、全身打撲、腰椎横突起骨折等の診断を受けました。その後、総合病院に2カ月間ほど入院し、退院後は3カ月間にわたって5回通院し、治療を終了しました。

弁護士の関わり

事故の約3カ月半後の段階で、親族の方を通じてご依頼いただきました。

なお、当事務所にご依頼される前の段階で、既に相手方(実質相手損保)は代理人弁護士を立てていました。

ご依頼後、もうしばらく通院を続けられ、ご本人から、治療終了した、という連絡を受けたことから、示談交渉を開始しました。

交渉の結果、相手方弁護士からは、157万円であれば支払える旨の示談提案が参りました。示談交渉の枠内で解決したい、というご本人の意向を受けて、示談交渉でもう一押しし、167万円を支払う旨の示談提案を引き出すことができ、その金額で示談となりました。

この金額は、入通院慰謝料について、裁判をおこなった場合の約91%とする金額です。

所感

Nさんのケースでは、Nさんの側が代理人弁護士を立てる前から、相手方(実質相手損保)は代理人弁護士を立てていました。

損保会社の側が代理人弁護士を立ててきたとき、事故と怪我の因果関係そのものを否定したい、治療を早期に打ち切りたい、など、見ていて理由が分かる場合もありますが、被害者側弁護士の立場から見ても、なぜこの件で損保側が代理人弁護士を立てたのか、理由がよく分からない場合もあります。

そして、被害者側の弁護士の立場から言えば、ほとんどの場合、相手損保の担当者よりも、相手損保側の弁護士の方が、組しやすい相手です。

損保担当者が交渉相手の場合、担当者は、裁判例や、訴訟・交通事故紛争処理センターに至った場合の流れや実情を理解している方もいればそうでもない方もいるため、裁判例や裁判実務に照らし、驚くほど低い金額の示談提案をおこなってくることも珍しくありません。

示談提案額が被害者側の認識する帰着点とかけ離れている場合、被害者側としては、交通事故紛争処理センターや訴訟と言った手続きを取らざるを得ず、そうなると、被害者側もそうですが、結局のところ、損保側にも、金銭的・時間的負担が生じてきて、全体としてみれば損保側としても損をすることになります。

損保側の弁護士は、弁護士として法律の専門家であると同時に、損保側の弁護士として交通事故の調停や訴訟の経験も豊富ですから、訴訟になった場合の帰着点をよく理解しています。

このため、当方の考える帰着点からかけ離れた提案をおこなってくることは少なく、示談で解決できる場合も多い印象を受けています。

事故に遭われ、相手方が代理人弁護士を立てた、という方は、是非、当事務所にご相談ください。