当事務所の解決事例

2015.06.02

【No.010】右ひざの半月板損傷の怪我を負った70代の男性について賠償金370万円の増額に成功した事例

相談者:男性Fさん(70代)
職業:農業
怪我の内容:右ひざ半月板損傷、頚椎捻挫等
後遺障害等級:12級

項目名 交渉前 交渉後
治療費 1,130,000円 1,130,000円
入通院慰謝料 990,000円 1,400,000円
後遺障害慰謝料 0円 2,900,000円
後遺障害逸失利益 0円 930,000円
過失相殺(10%) -212,000円 -636,000円
合計 2,021,000 5,724,000

 

背景

農業を営むFさんは、自動車を運転して交差点のない信号機にさしかかったときに交差道路を走行してきた別の自動車と衝突し、右ひざの半月板損傷、頚椎捻挫等の怪我を負いました。5日間の通院を含め8ヶ月間ほど治療を受けましたが、右ひざが痛く曲がりにくいという症状がなくなりませんでした。8ヶ月通院後、先方の保険会社から「治療費を除いて約90万円」という提示を受けましたが、通っている接骨院の先生からも「一度相談したほうがよいのでは」と勧められたことで、当方にご相談いただきました

弁護士の関わり

Fさんは8ヶ月の治療後もひざの痛みや曲がりにくさといった症状が残っていたことから、後遺障害が認定される可能性がありました。そのため、後遺障害の専門家を通じて後遺障害申請をおこなうこととしました。結果、右ひざ関節の可動域が制限されているということで、12級7号の後遺障害が認定されました。後遺障害認定後、先方の保険会社と交渉を開始しました。
事故当時Fさんはすでに定年を迎えており収入がほとんどなかったことから、後遺障害が将来の仕事にあたえる影響をうめあわせる後遺障害逸失利益は認められないかといわれていました。しかしながら、Fさんが町内の役職などのさまざまな公職に就いていることを主張して、結果、約93万円の後遺障害逸失利益が認められ、治療費を除いた手取り金額を交渉前の約5倍に増額させることに成功しました。

所感

Fさんのケースでは、右ひざに痛みや曲がりにくさといった症状が残っていたにもかかわらず、あやうく後遺障害の申請を経ずに示談をしてしまうところでした。
首の痛みやひざやひじの曲がりにくさ、痛みといった症状はつい見過ごしてしまいがちですが、後遺障害の申請をおこなえば後遺障害が認定される場合もあります。
保険会社から示談の提示を受けているが、事故の怪我の症状が完全に消え去っていない、という方は、ぜひ一度弁護士のご相談ください。