当事務所の解決事例

2020.04.21

【No.088】14級9号認定の50代会社員の男性について、賠償金305万円の獲得に成功した事例

相談者:男性Wさん(50代)
職業:会社員
後遺障害の内容:14等級9号

項目名 獲得金額
治療費 620,000円
通院交通費 190,000円
後遺障害診断書料 10,000円
眼鏡代 40,000円
入通院慰謝料 1,100,000円
休業損害 330,000円
後遺障害慰謝料 1,100,000円
後遺障害逸失利益 750,000円
合計 4,140,000円

 

背景

50代会社員の男性Wさんは、歩行者用信号のある交差点の横断歩道を、青信号で横断歩行中、右折進行してきた四輪車と衝突する事故に遭いました。Wさんは、外傷性頸部症候群、腰椎骨折といった怪我を負い、整形外科に約半年間通院した後、症状固定となりました。

弁護士の関わり

事故から約4カ月が経過した時点で、当事務所にご依頼いただきました。

ご依頼後、しばらくの間通院をいただいた後、主治医に後遺障害診断書の記入を依頼し、後遺障害の申請をおこないました。

残念ながら、1回目の認定結果は、非該当というものでした。

事故状況や、通院経過、症状経過、投薬の状況等を考慮したところ、異議申立をおこなえば認定の可能性が高いものと考えられたことから、当事務所からご本人に、異議申立を勧める方向でお伝えしました。これを踏まえたご本人のご希望を受け、異議申立をおこなったところ、首と腰の痛みの症状について、14級9号の後遺障害の認定を得ることができました。

認定された14級9号の後遺障害を前提に、示談交渉を開始したところ、1カ月ほどで、相手損保から示談案の提示を受けることができました。

示談案を見ると、入通院慰謝料及び後遺障害慰謝料については、裁判基準の90%、後遺障害逸失利益については、後遺障害が、症状固定後5年間、5%労働に影響を及ぼすことを前提にした金額が算定され、最終的に、293万円(自賠責の75万円を含む)を支払うという提案で、示談交渉段階としては限界に近い金額が提示されているものと判断いたしました。

そのため、このような提案が来ていることをご本人にお伝えし、交渉ではそれほど劇的には上がらないであろうこと、それ以上を望むのであれば交通事故紛争処理センター等の手続に進むことになるが、妥当金額に近い金額が提示されているので、それほど大幅な増額は見込めないこと、などをお伝えしました。

この点を踏まえて、ご本人に検討いただきました。そのうえで、ご本人の、示談交渉でいけるところまでいって、そこで示談したい、という意向を受け、弁護士から最後の一押しをおこない、保険会社の当初提案から約12万円増額した金額で、和解することができました。

所感

Wさんのケースでは、異議申立をすれば、後遺障害が認定される可能性が高いと判断されたことから、当事務所からご本人に、お時間は要するが、その点ご了解いただけるのであれば、是非異議申立をおこなえばよいのでは、というように、異議申立をお勧めしました。

士業、また専門家として当然のことではありますが、当事務所では、例えば、後遺障害認定に対する異議申立をおこなうかどうかの決定に当たって、ご本人に、当事務所の経験に基づく認定の見込み、そこに要するお時間などをお伝えし、異議申立をお勧めできるかできないかをはっきりと本人にお伝えしたうえで、最終的にご本人に決断をいただいています。

ご本人が今後の方向性を検討するに当たってお知りになりたい事情、当事務所の考える見込みまたその理由などを、できる限りわかりやすくご説明させていただいております。

後遺障害の結果が非該当で、異議申立、また、その先の相手損保との示談交渉まで考えているという方は、是非ご相談ください。