当事務所の解決事例

2014.12.24

【No.003】右手の指が潰れた50代兼業主婦が10級7号を獲得し432万円増額した事例

相談者:女性Tさん(50代)
職業:パート(兼業主婦)
後遺障害の内容:片方の手の親指以外の2本の指の用廃(使えなくなった)
後遺障害等級:10級7号

項目名 提示金額 交渉後
治療費 110,000円 110,000円
入院慰謝料 300,000円 1,110,000円
休業損害 470,000円 470,000円
義指代 510,000円 510,000円
後遺症慰謝料 1,870,000円 4,950,000円
後遺症逸失利益 10,230,000円 10,380,000円
将来の義指代 5,180,000円 6,540,000円
過失相殺 20% 20%
合計 14,936,000 19,256,000

 

背景

パート件主婦のTさんは、黄色信号点滅の交差点を四輪車で直進通過しようとしたところ、赤信号点滅の交差道路を直進通貨しようとした四輪車と衝突してしまいました。
Tさんは事故後病院に通院しましたが、右手の二つの指の先が潰れてしまい、義指が必要となってしまいました。

後遺障害は10級7号が認定されました。
認定後、相手保険会社から示談案の提示が来ましたが、これが妥当なものかどうか知りたいとのことで当事務所にご相談いただきました。

弁護士の関わり

示談案をみて、一見して、入通院慰謝料、後遺障害慰謝料等が適正金額よりもかなり低い金額で提示されていたため、すぐに依頼を受け、示談交渉を開始しました。

保険会社は、示談交渉開始後、一旦は「訴訟外の示談では慰謝料金額は弁護士がついた場合でも裁判基準の70%が相場である」などとして、慰謝料金額を裁判基準の70%とする示談案(総額約1820万円)を再提示してきました。

しかしながら、当事務所では保険会社の相場で示談することなく、最終的に慰謝料金額を裁判基準の90%として、総額としては、受任前提示金額よりも約430万円、受任後の1回目の提示金額よりも約100万円高い金額で示談することができました。

所感

Tさんのケースにおいては、10級7号という比較的重い後遺障害が認定されていました。Tさんのケースでは、後遺障害の等級自体は妥当なものでしたが、弁護士に依頼することで、より高い等級の後遺障害を獲得できる場合があります。

また、後遺障害自体は変わらなくても、重い後遺障害が認定されている場合には、もともとの賠償金額が大きいために、過失割合が1割違ってくるだけで、また逸失利益の考え方が少し異なるだけで(たとえば、パートの収入で逸失利益を請求するのか、主婦としての収入で請求するのか)賠償金の額は何百万円も違ってきます。

大きな後遺障害が残ってしまった場合に、弁護士を通さずに示談してしまうと、本来獲得できたであろう適正金額よりも何百万円も低い示談金で示談してしまう可能性が非常に高いです。このような場合は特に、示談する前にまず弁護士にご相談されることをお勧めします。