過失割合・過失相殺とは?

交通事故発生の原因については、例えば赤信号で停車中に後ろから追突された事故のように、加害者側のみに原因がある類型の事故もあります。

他方で、動いている車両同士の事故の場合は、双方の車両の運転手に事故発生の原因があるとされることがほとんどです。

交通事故の発生について、それぞれの当事者がどれだけの割合で責任を負っているかを数字で示したものが、過失割合です。
どちらの当事者がどれだけ責任を負っているのかを判断するのは難しいですが、数十年間の多数の裁判例の積み重ねによって、事故の態様ごとに基本的な過失割合が決まっています
例えば、信号のない交差点での出会い頭の事故で、一方の道路には一時停止の規制がなく、他方の道路には一時停止の規制があり、その道路を走行していた車両が一時停止後交差点に進入した場合の基本的な過失割合は、一時停止のない側40:一時停止のある側60となります。

過失相殺とは、この過失割合に応じて損害賠償額を減額することです。

例えば、上記の例で一時停止のない側が総額1,000万円の損害を被った場合、40%は交通事故被害者に過失があるので、400万円は過失相殺の対象となり、交通事故被害者が請求できる金額は600万円になります。

注意すべき点は、基本的な過失割合は事故の類型によって決まっているものの、様々な事情により若干修正されるということです

この事情は、たとえば、当事者が運転中に携帯電話をかけていた、脇見をしていた、ウィンカーを点灯させるべきなのに点灯させなかった、といった事情です。保険会社が提示してくる過失割合は、この修正要素を考慮しないものであったり、自社の契約者の側に一方的に有利な修正をおこなった過失割合であることが少なくありません。
また、誤って(か意図的になのか)、よく似てはいるが異なる類型の事故の過失割合をもって、過失割合の提示をおこなってくる場合もあります。

このように、過失割合についての保険会社の主張が絶対的に正しいわけではないので、過失割合で納得ができないという場合には、弁護士にご相談されることをお勧めいたします